日系企業の海外進出に伴い、必要となるのが現地法人のIT化です。海外に進出しているIT以外の業種では、ITにそれほど明るくないことが多いです。そんな日系企業を顧客に持つIT関連会社が、日系企業が多く進出している都市に拠点を構えています。
必要となる人材は、主に、システムエンジニア(SE)、プロジェクトをディレクションするプロジェクトマネージャ(PM)、そして、システム化を戦略立案するITコンサルタント、セールスエンジニアといったあたりになります。
次に海外で需要のあるIT関連の仕事について見ていきたいと思います。
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現地法人へのシステム導入
現地法人のシステム化として必要となってくるのが、基幹システムの構築・導入です。具体的には、財務会計、決算管理、在庫・購買管理、物流、人事管理などのシステムです。代表的な例としては、SAPやオラクルのERP導入などがこれに当たります。
各企業の要件、各国対応などカスタマイズしたシステムを構築する必要があります。そして、導入後のトレーニングも行う必要も出てきます。
現地法人のネットワーク構築・ITサポートの仕事
海外に進出している日系企業であと必要となってくるのが、社内ネットワークシステムの構築や保守、IT関連で困ったときのサポートです。
海外拠点では、日本人は少数精鋭、あとは現地人。社内SEを置く余裕もないといったところが多いです。そのような日系企業に対して、社内インフラの整備、IT全般のサポートを行う仕事があります。
中国・オフショア開発拠点のマネージメント
近年、日本でシステム戦略・立案、要件定義、基本・詳細設計までをまとめて、あとは、主に中国のオフショア拠点で開発(プログラミング〜テスト)を行うIT企業が多いです。
例えば、中国・大連には、ソフトウェアパークとうIT関係を中心にした工業地域があり、こういったところを拠点として、オフショア開発が行われています。
ここでの開発部隊は主に現地人ですが、このプロジェクトをマネジメントしたり、日本側とやりとり人材が必要となってきます。
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海外勤務の仕事を探すには
海外で仕事をしてみたい方は、まずは、インターネットを使って情報収集してみるところからはじめてみましょう。また、転職サイト「リクナビNEXT」にも若干ですが、海外勤務の求人があったりするので、どのような募集があるか見てみるのもいいでしょう。
【参考サイト】 リクナビNEXT
あと、求人には、転職サイトには出てこない非公開求人も多くあり、こういった案件は転職エージェントで扱われています。
転職エージェントに登録すると、非公開求人などの紹介はもろろんのこと、業界職種に精通したキャリアコンサルタントからの転職活動アドバイスや転職ノウハウなどの情報提供も受けることができるので、活用してみるのもいいでしょう。
必要となるスキル・経験について
スキルや経験はあるに越したことはないですが、ここではその中でも重要と思われるものとピックアップしていきたいと思います。
技術力
IT業界で働くとなると、必要となってくるのが技術力です。エンジニアにとって必須ですね。
なお、海外の場合、どちらかというと、幅広さよりは専門知識が求められます。たとえば、「ネットワークに関しては誰にも負けない」とか、「データーベースに関してはひととおりできる」といった人のほうが就職しやすくなります。
コミュニケーション能力
意外と見落とされがちですが、コミュニケーション能力も大切なスキルのひとつです。社内で、一緒に働いている人と十分なコミュニケーションがとれないと問題が起きたときに大きくなりがちです。お客様がいる仕事であればなおさら意思疎通を図る力が求められるでしょう。
特に海外では、日本人だけでなく、ほかの国の人ともやりとりが出てくるので、このコミュニケーション能力もかなり重要となってきます。
業界知識
例えば、基幹システムの構築・導入といった場合、お客様の業務にも精通している必要があります。なぜなら、システム導入によって、お客さまの抱えている問題を解決するからです。そうなると業界知識も必要となります。
技術力に加え、業界知識も持ち合わせていたら、海外転職のチャンスも広がるでしょう。
英語力
あと、海外で働くとなると、それなりの英語力が必要となってきます。必要となるのは、ビジネスシーンで使える英語力です。TOEICのスコアも大事ですが、それ以上に、実際に英語を使って、仕事のやり取りができることが求められます。