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フィリピンは東南アジアにある唯一のキリスト教国家で、公用語はタガログ語と英語ですが、行政や民間企業のほとんどでは英語が使用されます。また、比較的日本からも近いこともあり、英語留学などで注目されている国でもあります。
英語留学を経験した後に、そのままフィリピンで就職したいという方や、今はまだ日本で働いているけれど、フィリピンで自分の英語力やコミュニケーション能力を高めたい方向けに、今回は給与の相場について紹介したいと思います。
フィリピンでの現地採用者の拠点は大きく分けて2つ
マニラ首都圏(ルソン島)で働く場合の給与
マニラと聞くと、テレビで見たことのあるスラム街などを思い浮かべる方がおられるかもしれませんが、実際に日本人がマニラに住んでいるという場合のマニラは、マニラ首都圏という大きなくくりであり、マニラ市に住むことは稀です。
日系企業や外資系企業のほとんどは、マニラ首都圏の中のマカティシティという場所を拠点としています。この土地は、フィリピン一の富裕層であるアヤラ一族が開発した場所で、「アヤラミュージアム」という博物館や「アヤラトライアングル」といった公園もあり、近代的な都市です。
西の方には日本食店などが軒を連ねており、日本人のビジネスマンがよく接待で利用しています。このような土地ですので、もちろん物価は高いです。セブ島に比べると、生鮮食品は1.5倍ほど高い場合もありますので、給与もそれなりに高いです。
日系企業の現地法人が未経験で営業職の人材を募集する際は、だいたい90,000ペソか100,000ペソで、日本円にすると20万円を少し超えるくらいです。理系などの専門職の場合はもう少し高く、150,000ペソくらいでもあります。
セブ島で働く場合の給与
日本人にもリゾート地や、短期留学の場所として人気なのが、セブ島です。マニラに比べると治安も良い方で、より開放的な気分を味わえるのが魅力の1つです。
近年は土地の安さから、IT企業が進出することも増えてきましたので、エンジニアの採用も活発になっています。
気になる給与ですが、前述の通りフィリピン国内でも物価の差が大きくありますので、セブ島で働く場合は最低で50,000ペソくらいからあります。平均して800,000ペソあたりです。
100,000ペソを超える仕事はなかなかありませんので、高収入を得たい方はセブよりもマニラを選んだ方が良いですが、所得税がとても高いので、結局手元に残るお金はあまり変わらないかと思います。
都会で働きたいのか、それとものんびりとした空間で働きたいかという価値観で決めても良いでしょう。
給与はフィリピンペソでもらう
日本人現地採用者の場合所得税がかなり高い
基本的にお給料は、ペソでもらいますので、銀行の口座もペソで準備します。口座を開設したら、アクティベートという作業をしなければなりませんので、忘れずに行いましょう。これは初期設定であり、お金の引き下ろしや入金をするために必要なものですので、初任給前に済ませる必要があります。
また、これは日本人だけに限ったことではありませんが、フィリピン人でなくわざわざ外国人を雇うわけですので、相当な理由や給与が必要となってきます。
ですので、フィリピン人の大卒1年目が20,000から25,000ペソで働いていることを思えば、日本人の現地採用者はかなりの高額所得を得ていることになります。
最高税率が課されることがほとんどで、最大の32%が適用されることがほとんどです。ですので、手元に残るお金は日本円にして15万円強ということになります。
貯蓄を計画的にしましょう
上記にも述べましたが、物価がいくら安くても所得税がかなり高いので、日本食を毎日のように食べに行ったりするという日本式の生活をしていると、あっという間に貯金がなくなってしまいます。
また電気代が案外高く、年間ずっと冷房をかけていることもありますので、もらったお給料がどれだけ手に残るかを計算して過ごさねばなりません。マニラ首都圏で生活するならば、最低60,000ペソは生活費に消えると思います。
さいごに
フィリピンで一念発起してみたいけれど、お給料の相場やリアルな生活実態がわからないという方に向けて、今回は記事を書いてみました。少しでもお役に立てたら光栄です。実際に、フィリピンで就労する際は最低でも80,000ペソはないと生活が苦しいと思います。
100,000ペソ以上を出してくれる会社は商社や銀行などです。製造業はもう少し下がることがあります。30代前半くらいまでの方ですと、100,000ペソあたりで打診してくれる可能性が高いです。
また、お給料と別枠で携帯料金の補助や、昼食の補助などの手当てをつけてくれる会社もありますので、福利厚生はしっかり確認しましょう。それだけで日本円にして10,000円ほど変わってきます。