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海外で働くことを考えた場合、選択肢として考えられるのは「アジア」になります。その中でもタイには多くの日本企業が進出し、日本人でも働くチャンスが多い国となっています。
ただ、その一方で、「タイで働いてみたいけれど、具体的なことは分からない」という方も結構いるのではないでしょうか。
そこでここではそんな疑問に解決すべく、タイで働くには?日本人向けの仕事・求人の探し方について解説していきたいと思います。
多くの日本企業が進出しているタイには日本人向けの仕事も多い
外務省の海外進出日系企業拠点数調査(2021年度)によると、タイにある日系企業拠点数は5856。この数はアジアのなかでは、中国に次、第2位。東南アジアの拠点としてタイに進出している日本企業が多いことがこの数字から見てもみてとれます。
タイに進出している日本企業としては、自動車メーカー関連など、製造業が思いつくのではないでしょうか。実際、タイに行ってみるとわかりますが、日本の自動車が結構走っていたりします。
タイに工場を建てて製造したり、また、タイや東南アジアのマーケットに向けて、日本の製品を販売していくといって感じで、アジアとりわけタイでビジネスを展開しています。
こんな感じで、タイに進出している日系企業の半数弱が製造業、次に卸売業・小売業、3番目にサービス業となっています。
【タイに進出している日本企業の例】
三菱商事、三井物産、丸紅、住友商事、伊藤忠、双日、トヨタ自動車、日産自動車、日立、キヤノン、新日鉄住金、JFEスチール、東レ、NTTコミュニケーションズなど
企業が海外進出すると、そこで働く人材も必要になってきます。なかでも、現地法人をマネージメントしたり、指導したりする人材、日本とタイの橋渡しをする人材として日本人人材が求められます。企業としては、語学ができ、海外でも仕事がやっていけるガッツのある人材を必要としています。
タイで働きたい日本人が、タイで働く2つの方法
タイで働きたい日本人が、タイで働くには以下の2つの方法があります。
海外駐在員として赴任
まずは、海外駐在員として赴任する方法です。海外駐在員とは、日本企業の日本法人に採用されて、会社命令で海外拠点に赴任している人のことです。任期は、会社によって変わってきますが、大体3年から5年が一般的となっています。
海外駐在員の役割
駐在員の役割は、日本の本社と現地事務所のつなぎ役で、現地事務所の重要なポジションに就きます。本社の意向を聞いて現地を動かす仕事が基本になります。
もう少し具体的に言うと、海外駐在員は以下のような役割を担うことになります。
- 海外事業所の多岐にわたる業務の「実務担当者」
- 現地化推進の「指導員」
- 会社の利益確保、発展を目的に設立された海外事業所の「経営者・管理者」
海外駐在なら手当も充実、日本の年収の約1.5倍に!?
海外駐在員としてタイに赴任するとなった場合、日本で働いている時よりも年収が増えるかと思います。海外に駐在員として派遣されると、「海外勤務手当」「ハードシップ手当」「単身赴任手当」「住宅手当」など各種手当がついてきます。
日本の給与とは別に現地の住居費なども会社持ち。さらに条件によっては運転手付きであてがわれ、接待費など経費も落とせたりと、日本にいるときより金銭的に余裕がある生活を送れる場合が多いです。
年収は日本での金額よりも1.5倍程度が相場とされている。加えて、海外で支払う税金は企業が負担する場合が多いため、手取りとしては1.8倍まで跳ね上がるケースも。
このように海外駐在員になると待遇も恵まれ、あなたのキャリアにも箔がつくので、目指してみる価値があるのではないでしょうか。
現地企業への就職・転職
もう一つは、現地企業と直接雇用契約を結ぶ現地採用で働く方法があります。
バンコクなど、タイの現地には、日本人向けの現地採用の求人も結構あったりします。なかには語学不問や未経験の人でも応募できるような求人もあったりするので、海外駐在と比べると転職ハードルはかなり下がります。
まずは現地に飛び込んでみて、そこから現地の企業で働くといったチャレンジングな人もいます。現地採用であれば、日本でのある程度の職務経験、プラス、英語(またはタイ語)力があれば、結構仕事が見つかったりします。行動力がある方ならチャンスも十分にあるかと思います。
ただ、現地採用の場合、現地の基準で給与が支払われ、家賃や通勤についても自分でやりくりする必要があります。このように海外駐在員とは条件面、待遇面で大きな差があります。
それでも日本人人材の場合、現地のタイ人と比べると給与水準は高いです。そして、タイの物価を見てみても日本より安いので生活費も安く済みます。そう考えると、実質的な生活レベルは日本同等かそれ以上になる可能性もありますね。
現地採用の役割
現地採用の役割は、「日本人スタッフ(駐在員)と現地人スタッフのつなぎ役」といったところでしょうか。日本企業向け営業、現地スタッフと日本からの駐在員の調整役など、より現場に近い業務を担い、現地スタッフとの交流も深められやすいポジションだといえます。
現地採用の給与について
基本的に、給与は月収ベースで提示されます。
職種 | 平均給与 |
---|---|
営業 | THB50,000~THB100,000 |
事務系 | THB45,000~THB70,000 |
カスタマーサービス | THB40,000~THB60,000 |
技術者 | THB60,000~THB100,000 |
管理職 | THB60,000~THB150,000 |
ボーナスは、0~3ヶ月(企業業績・本人業績による)。雇用契約で、ボーナス1ヶ月分と定めているケースがよく見かけられます。ボーナスの支給は、年に1回から2回という場合が多いです。
日本人向けの仕事・求人の探し方について
タイに多い日本人向けの求人は?
日本人がタイで働く場合、大体はタイに進出している日系企業で仕事をすることになります。
タイの日本人向け求人としては、自動車業界、各種製造業、関連の商社、物流、ITなど幅広い業種で、ポジションについても多様な職種で募集があります。
例えば、製造業であれば「海外営業」「工場の管理監督、指導、品質管理業務」「工場の生産責任者」「工場生産ラインの設備・建設」「経理職などの管理部門」といったポジションがあります。
また、進出する日系企業が増えるとともに、サービス業やIT関連などの需要も多くなっています。
日本人向け求人の探し方について
タイの求人など、海外関連の求人は、日本国内の求人と違い、自分ではなかなか探しにくいのが現状です。
なぜなら、海外求人のほとんどが転職エージェントの非公開求人として扱われているからです。よって、タイの仕事を探す際、転職エージェントへの登録が必須となってきます。
なお、海外勤務、海外駐在に強い転職エージェントとして、「JAC Recruitment」があります。実際、海外勤務の経験がある私が利用していた転職エージェントでもあります。
JAC Recruitmentは、タイなど世界11カ国に拠点があり、グローバルな転職サポートが特徴です。求人の紹介だけでなく、英文レジュメの無料添削や英語面接対策などのサービスもありますよ。これら全て無料で利用できるので、一度相談してみるといいでしょう。
【参考】 JAC Recruitment
あと、直接現地採用として働くことを考えている方は、現地の転職エージェントにも登録しておくといいでしょう。現地のエージェントであれば、採用企業の情報も入ってきやすく、最新情報も受け取りやすいかと思います。
タイで働くメリット・デメリットについて
タイで働くメリット
タイで働くメリットとしては以下の点が挙げられます。
- 視野を広げることができる
- コミュニケーション能力が養われる
- 現地人とコミュニケーションできる語学力が身につく
- どこでも生きていける自信がつく
- 帰国しても海外での経験を活かすことができる
タイで働く、生活するというのは、誰もができることはないです。他の人にはできない貴重な経験をすることで、日本にいる時よりも視野が広がり、本当の意味で多様性を尊重できる、幅の広い人になれるのではないでしょうか。
タイで働くデメリット
一方、タイで働くデメリットとしては以下の点が挙げられます。
- タイでの生活が合わない場合も
- 現地採用の場合、将来の人生設計、キャリアプランが見えにくいと不安に感じることも
- 独身の方の場合、婚期が遅れることも
- 帰国後、日本の生活・価値観に馴染めないことも
タイで働く、生活する際、日本とタイの働き方や考え方、価値観の違いに戸惑うを感じたりする人もいます。タイにいったら、タイではあなたが外国人になります。大事なのは「郷に入っては郷に従え」のマインドです。
お互いの働き方だったり考え方で違いがあっても、それぞれを尊重し、いいところに目を向けるようにしていきたいものですね。
できれば実際に現地に行って見てみよう
タイで働きたいと考えているのであれば、実際にタイに行ってみるのもおすすめです。下見に行って、その国が自分に合っているかチェックして見てください。
- 現地での生活スタイルはどうなるか?
- 現地での働き方はどのような感じなのか?
- 現地での食生活、生活環境はどうか?
- 現地で言葉はどれくらい通じるか?
- 現地で楽しく過ごせそうか?友達はできそうか?
こういった感じで、現地に行って、体感することも大事かと思います。そうすることで、実際に行ってみて、生活をしてから、自分が思っていたタイと違ったという変なギャップを抱くこともないのではないでしょうか。
さいごに
東南アジアのビジネス拠点となっているタイ。タイの首都であるバンコクには多くの在留邦人がいて、その数は約5万人とも言われています。これは、中国・上海に次ぐ、アジア第2位。それだけタイとりわけ首都バンコクには、日本人にも働くチャンスがあります。
今後、ASEAN経済統合が進んでいく流れになっているので、ますますタイ、とりわけバンコクはより重要な海外拠点となることが考えられます。
日本を飛び出して、海外で働きたいと考えている方は、日本人に人気のタイで、新しいキャリアを歩みもの面白いかもしれませんね。それではGood Luck!